2007年04月10日

映画への誘い 0004 - ピンチクリフ・グランプリ

ピンチクリフ・グランプリ(日本語吹き替え版)

Pinchcliffe1_1.jpg

2007/04/09(日)ピンチクリフ・グランプリを観てきました。
ちょこっとネタバレをするので、観ようと思っている方は
読まない方がよいです。
一応、良かったとだけ先に述べておきます。ww


[ STAFF ]
原題:Fla°klypa Grand Prix(フロークリーパ グランプリ)
監督・編集・アニメーション:イヴォ・カプリノ
脚本:ヒェル・アウクルスト、イヴォ・カプリノ、
   レモ・カプリノ、ヒェル・シーヴェンシェン
撮影:チャールズ・パティ、イヴォ・カプリノ
セット・モデル&テクニカル効果:ビャーネ・サンデムーセ
音楽:ベント・ファブリーシウス・ビャレ
1975年08月28日公開 ノルウェー 90分 カラー スタンダード ドルビーSRD
1978年 日本初公開。
2005年 ノルウェーにて リマスター版DVD-BOX発売。
販売数は50万枚を超え、一家に一枚は有るほど売れている。
(ノルウェー人口:現在 約460万人)

[ あらすじ ]
丘の上の小さな村ピンチクリフ。
村一番の高台に自転車修理工にして発明家のレオドル(吹き替え版ではセオドル)と二人の助手のソラン(吹き替え版ではサニー)とルドビグ(吹き替え版ではランバード)が暮らしていました。
そこは、とても険しくわざわざ自転車の修理に来るような人は滅多にいません。
ですから生活はとても良いものとは言えず、自給自足の毎日でした。
ある朝、元助手のルドルフが自動車レースに出ることを知ったレオドルは、彼の車が自らの発明を盗んで作られていることに気づきます。
自分が考えている車を作ればルドルフに一泡吹かせてやれる…とはいえ、車を作るための資金がありません。
悔しいながらも諦めるレオドルを見て、何とかしてあげたいソランは、たまたま近所に来ていた石油王のフィファザン会長にスポンサーになってもらおうと画策します。

[ 登場人物 ]( )内は吹き替え版での名前
      ※cvは、1978年日本語吹き替え版のもの
レオドル・フェルゲン(セオドル・リムスポーク)
   cv:八奈見乗児(やなみじょうじ):
本作の主人公。
自転車修理工にして発明家。
温厚でまじめな性格だけど、意外に熱い魂の持ち主。
頭が良いんだか悪いんだかよく判らないおじさんです。
ハーモニカも得意。
タイムボカンシリーズの3悪人の1人の赤鼻にヒゲの天才科学者を演じてますね。
当時既にベテランさん。
好きですこの人。
タイプは違いますが同じ発明家なので抜擢?
伴宙太の声も演ってたとは…。
ソラン・グンナシェン(サニー・ダックワークス)
   cv:野沢雅子(のざわまさこ):
レオドルの助手のアヒル(監督のカプリノによるとアヒルとカラスを合わせたようなものだそうです)。
気が強く行動的。
ちょっとおっちょこちょい。
この人も当時からベテラン。
有名どころはドラゴンボールの孫悟空。
まんま あの声で喋るので、ちょっと騒がしい。
でも、ソランの性格には合っているかも。
ルドビグ
   cv:滝口順平(たきぐちじゅんぺい):
レオドルの助手のハリネズミ。
のんびりやで芝刈り機に轢かれて頭の毛が薄い。
臆病で、ちょっとした物音にも怯える。
悪い方に悪い方に思考が向かい先に進めない。
しかし、意外なところで大胆な行動に出ることがある。
この人も当時からベテラン。
「ぶ・ら・り途中下車の旅」のナレーター。
ヤッターマンのドクロベーとかありますね。
最近では、D.Gray-manの千年伯爵の声とか。
ルドルフ・ブローストループモーエン(ルドルフ・ゴアスライミー)
   cv:大塚周夫(おおつかちかお):
元レオドルの弟子。
テオドルの発明を盗み、モーターレースで荒稼ぎ中。

やはり当時からベテランの声優さんです。
好きな声優さんの1人。
チキチキマシン猛レースのブラック魔王などで悪役は得意?
ベン・レディック・フィファザン(ボナンザ会長)
   cv:富田耕生(とみたこうせい):
アラジン石油の会長。
大金持ちです。
金で出来ている(?)1905年型ロールスロイスを持つ。
そうです。この人もベテランです。
やっぱり好きな声優さんです。
チャールズブロンソンからねずみ男まで幅広いです。

エマヌエル・デスペラード(エマヌエル・デスペラドス)
   cv:大平透(おおひらとおる):
フィファザン会長のお抱え運転手。
ドラマーでもある。
そして、ただのゴリラ。
人語を全く喋らないです。
でも存在感有りまくり。
そして、声はベテランの大平さん。
やっぱり好きな声優さんの1人。
ハクション大魔王とかやってます。
うなり声しか喋らないなんて勿体ないです。
ソリーナ
   cv:横沢啓子(よこざわけいこ):
フィファザン会長の連れている踊り子。
ソランと同じくアヒルとカラスのあいのこ風。
やはり当時からベテランの声優さんです。
ラピュタのヒロインのシータや初代ドラミちゃん役です。
この人もタイムボカンシリーズに出ているんですね。
ミーシル・バルグスプレッケン
   cv:田の中勇(たのなかいさむ):
ルドルフの助手。

無論。当時からベテランの声優さんです。
ゲゲゲの鬼太郎の目玉おやじ役です。
大塚さんがねずみ男役なので、鬼太郎組?
その他の日本語吹き替え版声優:
中西妙子(なかにしたえこ)
村松康雄(むらまつやすお)
原田一夫(はらだかずお)
永井一郎(ながいいちろう)
富山敬(とみやまけい)
北村弘一(きたむらこういち)
ナレーター:牟田悌三(むたていぞう)

[ オフィシャル・サイト ]
ピンチクリフ・グランプリ オフィシャルサイト
※注)
テーマソングが流れるのでご注意です。
TRAILERで予告映像が観られます。
但し、Yahoo動画にあったスペシャル映像は2007/04/09現在削除されているようです。

[ 感想 ]
とにかく人形達が良く動きます。
いや、人形どころではないですね。
人形が操る道具もリアルに動きます。
TRAILERを観て貰えれば判りますが、ドラフターで車の設計をするシーンでのドラフターの動き、テオドルの表情、仕草(設計しながらコーヒーを飲んだり頭を掻いたり、何か思いついたときの表情など)がとても生き生きとして素晴らしいです。
中に人が入っているのではないかと思うほど魂が入ってます。
はっきり言って映画としては、細かいシチュエーションは極力省いてストーリーに専念しないとだるくなりがちですが、延々と車を作り続けていくのを観ているだけでニヤニヤしてしまいます。
いやもう、そのリアルな動きは何?って車好きの人や車いじったことのある人なら思うでしょう。
そして、完成時の楽団による演奏では、ちゃんとそれっぽいところに指が動いているし、丁度、TVアニメ「のだめカンタービレ」の11話でのオーケストラにおける指の動きみたいです。(観てない人には何が何だかでしょうが(;´∀`))
いやいや、その前にオープニングで遠くの山に掛かった橋の上を郵便配達人が歩いているのが小さく見えた時なんて拍手ものでした。
そしてレース。
本物のレースを観ているみたいなスピード感。
何?この迫力!
そして、所々の冗談のような細かい設定。
郵便配達人が色盲協会の会員で色盲のためケガが絶えないとか必要なの?
イル・テンポ・ギガンテ号には、人を轢いたときや事故のために血液が備えられているがRH+、RH-の血液の他に王族用の青い血も有る。
レースの実況中の車の移動願いアナウンス。
「マンホールの上に車を止めている○○ナンバーの車の移動をお願いします。マンホールの中で作業中の作業員が出られません」
実況の声は、タイムボカンシリーズの実況の声もしている故 富山敬氏。
懐かしい。
至る所に生活感がにじみ出ています。
話としては、ご都合主義で、「志村うしろ!うしろ!」的な何で気づかないの?ってシーンが有りますけど、そこは目をつぶって純粋にピンチを楽しむと面白いと思います。
これは、絶対に車好きの人が作ったに違いないと思ってたのですが、1978年の監督カプリノへのキネマ旬報のインタビュー記事を読むと自動車には全く興味がないと言っていたのには驚きました。
音楽は時代を反映して古めかしく、これいいなぁと思うところも有れば、ちょっとこれはと思うところも有り微妙でした。
テーマソングはわりかし気に入ってます。
しかし、30年も前にこの完成度の作品が出来ているというのが凄いです。
映画の出来とは関係ないのですが、最初の方でビビビって音がして3秒ほど画面が停まったのが残念でした。
日本でもDVDを是非とも発売して欲しいです。
オリジナル音声で観たいです。

[ チラシ ]
Pinchcliffe2_1.jpg Pinchcliffe2_2.jpg

[ パンフレット ]
Pinchcliffe1_1.jpg Pinchcliffe1_2.jpg

[ おまけ ]
たまたま、何か映画をやっていないかと新聞を見たら、丁度4/7(土)から放映とのことで早速行くことに決定。
実は、「秒速5センチメートル」も4/7(土)からで、土曜日は、監督が舞台挨拶に来るとのことでコチラも検討していたのですけど、諸事情によって「秒速…」は諦め、なおかつ土曜の予定も中止。
日曜で且つ1日に1本の上映で108人位(KBCシネマ2)の席数なので混むかなと早めに行ったのですが…8人でした。
なんか、ここの所4本観て3本が8〜10人。
王と鳥が20人程で最大。
もっとも、「王と鳥」を観に行った時、前の上映が「悪夢探偵」だったのですが、女性ばかり20人程出て来たので たまたま観た日が少なかっただけみたいです。
ゆったりして観られましたけど淋しい。
KBCシネマのスクリーンは少し上の方にあり、軽く見上げる感じなので、前に人が居ても視界を遮りにくくて良いです。
全席との間隔も広く楽です。
ただ、席の幅が狭く窮屈に感じました。
私はまだ良いですけど体格のいい人はちょっと座れないかも。
KBCシネマでは、2007/04/13(金)まで上映。
17:20〜18:50の一日1本だけなので行ける人は限られますがお早めにどうぞ。


posted by へじほぐ at 23:14| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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